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失敗商品から学ぶ~フォード エドセル(自動車 1958年)

edsel

人は成功よりも失敗から、より多くの知恵を学ぶ。

多くの成功事例は運や偶然にも左右されて、再現性に乏しいことが多いが、失敗事例は共通することが多く再現性も高い。失敗事例に共通することを避けることができれば、おのずと失敗する確率は低くなるはずだ。

そこで、成功したヒット商品ではなく、失敗した商品を敢えてケーススタディーとして見直すことで、これからのマーケティングに生かそうというこの企画。

今回はアメリカのフォード・モーターが1950年代後半に計画し、1957年から1960年のモデルイヤーに掛けて製造・販売していた自動車「エドセル」を取り上げてみる。

エドセル(Edsel)って、どんな車?

日本で東京タワーが竣工された1958年から1960年にかけて、アメリカのフォード社が開発・製造したモデルで、エドセルと読んだり英語発音ではエゼルと聞こえたりする。50歳の若さで早世したヘンリー・フォードの長男の名前からとってネーミングされた。

エドセルの車種としては、1938年から生産していた大型モデルのマーキュリーをベースにした「コルセア」と「サイテーション」、一回り小さい「ペーサー」と「レンジャー」などがラインナップされていた。

仕様は当時のミドルクラス以上のアメリカ車としては標準的であり、ホチキス式駆動法(後車輪の駆動力を車軸管、半楕円ばねを介して車枠に伝え推進するもので現在の代表的構造。ばね押し駆動法ともいわれる)を採用。価格は2,519ドル~3,801ドルで、「フォード・フェアレーン500」よりやや高く、「マーキュリー」よりは少し安い価格帯で設定された。





特徴的なのはデザインで、当時アメリカで販売されていた乗用車が水平ラインのグリルを採用していたのに対し、エドセルは縦長のグリルを採用し、横に広くボンネットの高さがおさえられた見た目である。また、当時流行していたテールフィンではなく、翼のようにも見える後部が個性を放っている。

車内はかなり凝っており、トランクを開くためのボタンやボンネットを開けるレバー、サイドブレーキを解除するレバー、速度制限のための点滅ランプ、異常を知らせる点滅ランプ、エアコン・ワイパー・たばこ用ライターの操作ボタンなど、当時としては新しい機構やアクセサリーを存分に装備している。中でも、ハンドル中心に備えられた「テレタッチ」と呼ばれる自動変速セレクターが目玉であった。





エドセルのマーケティング手法

輓馬の首輪(ホースカラー)や洋式便座(英語版)と揶揄されたフロントグリルであった。

当時の自動車業界は好調で、フォード社も勢いに乗っていた。ゼネラルモーターズやクライスラー

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