ルイボスティーのがん予防・抑制効果:ガチの科学的研究を紹介

ネット上に氾濫する健康情報について当編集部では様々なエビデンスを検証していますが、今回は「ルイボスティーとがん予防」の組み合わせについて、調査しました。

”〇〇ががんに効く”というのは割と多く耳にする話ですが、今回の記事作成においても「科学的根拠があるの?」「単なる健康ブームの誇大広告では?」—そんな議論から調査をスタートしました。今回の執筆担当である私(編集スタッフ:50代女性)にも、家族にがん患者がいるスタッフがおり、個人的にも気になるテーマでした。調査を進めると、意外な発見がいくつも。例えば、ルイボスに含まれるアスパラチンという成分が、実験室レベルでは肝臓がん細胞の増殖を86%も抑制するという研究結果には正直驚きました。

とはいえ、「だからルイボスティーを飲めばがんが治る」というわけではありません。むしろ、現時点での科学的知見には限界もあります。この記事では、期待と現実、両方の視点からルイボスティーの可能性を探ります。毎日の健康習慣に取り入れるかどうか、その判断材料になれば幸いです。

めでぃきゃっと

この記事をざっくり言うと…

    ルイボスティーの抗がん効果、実際どうなの?ってことで調べてみたら…

  • 実験室レベルではかなり効果あり:肝臓がん細胞の増殖を86%も抑制!大腸がんでも80%以上の抑制効果。これはかなりの数値。
  • 動物実験でも効果確認:マウスの皮膚腫瘍やラットの食道がんの発生が減少。ただし使用量は人間が普通に飲む量より多め。
  • 効果の鍵は特殊成分:アスパラチンという成分が強力な抗酸化作用を持ち、がん細胞を「自滅」させる可能性あり。緑色ルイボスの方が多く含む。
  • 人間での効果はまだ不明:残念ながら大規模な人間での臨床試験はまだ少なく、「これで確実にがん予防できる」とは言えない段階。
  • 毎日どれくらい飲むといいの?研究では1日3〜6杯が目安。ただし「がん予防のお守り」程度に考えて、バランスの良い食事や運動など基本的な健康習慣も大事にしよう!

※もし現在がん治療中の方は、ルイボスティーが治療薬と相互作用する可能性もあるので、必ず担当医に相談してから飲むようにしましょう。

ルイボスティーの抗がん作用:科学的根拠を検証する

南アフリカ原産のルイボス(Aspalathus linearis)は、その独特の味わいだけでなく、健康効果でも注目を集めています。特に注目すべきは、ルイボスティーに含まれる特有の成分が、がん細胞にどう影響するかという点です。

さて、ルイボスティーの抗がん効果について調べてみると、ほとんどが試験管内実験や動物実験なんですよね。人間を対象にした大規模な臨床試験はまだほとんどないんです。つまり、エビデンスレベルでいうと、以下表中の下の方にある「参考情報」レベルの研究が多いということ。

研究の種類 信頼性 特徴
メタアナリシス(MA) 非常に高い SRの中で、複数研究の定量データを統合して統計解析までしたもの
システマティックレビュー(SR) 高い 複数の研究(RCTなど)を網羅的に収集・評価して、全体像を整理したもの
ランダム化比較試験(RCT) やや高い 実験デザインとして信頼性が高い試験。被験者をランダムに分けて比較
観察研究(コホート、ケースコントロールなど) 普通 実生活ベースの研究。因果関係より相関を見るのに強い
ケースシリーズ・症例報告 やや低い 個別症例を紹介。新発見には有用だが証拠レベルは最も低い
基礎研究・in vitro研究 参考情報 試験管内や動物実験。メカニズム解明に有用だがヒトへの直接的適用は限定的

まずは結論から

編集部で文献を片っ端から調べてみました。正直、ルイボスティーの抗がん効果に関する超信頼性の高い研究(メタアナリシスとか)は見つからなかったんですが、それでも興味深い研究結果はいくつかありました。

例えば、実験室での研究では、ルイボス抽出物ががん細胞の増殖をかなり抑えることがわかっています。特にMalibaryという研究者が2024年に発表した論文では、ルイボス抽出物が肝臓がん細胞の増殖を86%も抑制したんです!大腸がん細胞でも80%以上、前立腺がん細胞でも67%の抑制効果がありました。これはかなりの数字です。でも、これはあくまで試験管の中での話。人間の体内でも同じように効くかは別問題なんですよね。

動物実験の結果も結構いい感じです。2005年の研究では、ルイボス抽出物を与えたマウスは皮膚腫瘍ができにくくなりました。別の研究では、ラットの肝臓がんや食道がんの発生も抑えられたという結果も。でも、これも人間じゃなくてネズミの話。

ルイボスティーががんに効く仕組みとしては、強力な抗酸化作用や抗炎症作用、がん細胞を自滅させる作用などが考えられています。

結局のところ、ルイボスティーの抗がん効果は「ありそう」という段階です。試験管内や動物実験では効果が確認されていますが、人間でもちゃんと効くのか、どのくらい飲めば効果があるのかなどは、まだはっきりわかっていません。なので、ルイボスティーを飲むのはいいけど、それだけに頼らず、バランスのいい食事や適度な運動、禁煙など、確実ながん予防法も大事にしましょう。

現在の研究で示唆されるルイボスティーの抗がん効果

効果領域 研究の種類 内容概要 論文例
肝臓がん細胞抑制 △ in vitro研究 HepG2細胞に対する86.02%の増殖抑制効果 Malibary 2024
皮膚がん抑制 〇 動物実験 マウス皮膚腫瘍形成の有意な抑制 Marnewick et al. 2005
大腸がん細胞抑制 △ in vitro研究 HCT-116細胞に対する80.58%の増殖抑制効果 Malibary 2024
前立腺がん細胞抑制 △ in vitro研究 c-Myc遺伝子抑制とアンドロゲン受容体安定化 Wang et al. 2022
食道がん予防 〇 動物実験 ラット食道乳頭腫発生の有意な抑制 Sissing et al. 2011

ルイボスティーの抗酸化効果:がん予防のカギ

ルイボスティーの抗がん作用で、いちばん確かめられているのが「抗酸化力」です。正直、他の効果はまだ研究段階ですが、この抗酸化作用だけはかなりの研究で裏付けられています。

科学的根拠の強さ:p値って何?

論文を読むと「p < 0.05」みたいな数字がよく出てきます。これは何かというと、簡単に言えば「この結果が偶然じゃない確率」です。

  • p値が0.05なら「この結果が偶然である確率は5%以下」という意味
  • p値が0.01なら「偶然である確率は1%以下」でより確実
  • p値が0.0001なら「偶然である確率は0.01%以下」でかなり確実
  • 論文で「p < 0.001」と書かれていたら「これはほぼ間違いなく本当の効果だ」と思っていいでしょう

強力な抗酸化作用

Malibaryという研究者が2024年に発表した論文を読んで驚きました。ルイボス抽出物の抗酸化力を測定したところ、ビタミンCより強かったんです!これはp値が0.001未満だったので、偶然の結果ではありません。

この強い抗酸化力が、私たちの体内でDNAの傷つきを防いでくれれば、がんの発生リスクを下げられるかもしれません。

がん細胞増殖抑制との関連

抗酸化作用は、がん細胞の増殖を直接抑える効果とも関連があるようです。実験では、ルイボス抽出物の抗酸化力が強いほど、肝臓がん細胞の増殖抑制効果も高くなりました(なんと86%も抑制!)。

活性酸素(ROS)はがん細胞の増殖スイッチをオンにしてしまうんですが、ルイボスティーの成分がこのスイッチを切る役割をしているみたいです。

ただ、抗酸化物質の働きは思った以上に複雑で、場合によっては逆効果になることもあるらしいです。この分野は専門家の間でも意見が分かれていて、編集部で論文を読み比べてみても「うーん、どっちなんだろう」と悩むことが多々ありました。

ルイボスティーのがん細胞増殖抑制効果

試験管の中での実験では、ルイボスティーががん細胞の増殖を抑えることがわかっています。ただし、これはあくまで「試験管の中」の話で、人間の体内でも同じように効くかはまだわかりません。そこは誤解しないでくださいね。

肝臓がん細胞に対する効果

Malibaryの2024年の研究で特に目を引いたのは、肝臓がん細胞への効果です。ルイボス抽出物が肝臓がん細胞の増殖を86%も抑制したんです。これは抗がん剤として使われるシスプラチンと比べても引けを取らない数字です。

専門的な話になりますが、ルイボス抽出物のIC50値(がん細胞の増殖を半分に抑える濃度)は約1,400μg/mlで、これはかなり有意な結果でした(p値は0.001未満)。肝臓がん細胞に特によく効くのは、肝臓が体の解毒を担当する臓器だから、ルイボスの成分と相性がいいのかもしれません。

大腸がん細胞に対する効果

同じ研究では、大腸がん細胞に対しても80%以上の増殖抑制効果がありました。これは一度きりの発見ではなく、2021年にSamodienという研究者も似たような結果を報告しています。

大腸がんは食べ物と深い関係がありますよね。ルイボスティーの成分が大腸の中で直接作用して、がん細胞の増殖を抑えている可能性があります。特にフラボノイドという成分が重要な役割を果たしているようです。

前立腺がん細胞に対する効果

2022年にWangという研究者が発表した論文では、ルイボスに含まれるアスパラチンという成分が、前立腺がん細胞の増殖を抑えることがわかりました。

どうやら、c-Mycというがん遺伝子の働きを抑えたり、アンドロゲン受容体(男性ホルモンの受け皿)を安定させたりする効果があるようです。ちょっと難しい話ですが、要するに「がん細胞の弱点を突いている」ということですね。

先ほどのMalibaryの研究でも、前立腺がん細胞に対して67%の増殖抑制効果があったと報告されています。

これらの結果を見ると、ルイボスティーはいろんながんに効く可能性がありそうです。でも、繰り返しになりますが、これは試験管内での実験結果です。実際の人間の体内でどうなるかは、また別の話です。そこは期待しすぎないようにしましょう。

動物実験で確認された抗がん効果

試験管内の実験だけじゃ説得力が弱いので、生きた動物での実験結果も見てみましょう。ネズミを使った実験でも、ルイボスティーの抗がん効果を示す結果がいくつか出ています。

皮膚がん抑制効果

2005年にMarnewickという研究者のグループが発表した論文が、この分野ではかなり重要視されています(なんと134回も他の論文に引用されています!)。

彼らは、マウスの皮膚に発がん物質を塗って人工的に皮膚がんを作り出す実験をしました。その際、ルイボス抽出物を飲ませたマウスと、普通の水を飲ませたマウスを比較したんです。結果は一目瞭然で、ルイボスを飲んだマウスは明らかに腫瘍ができにくかった(p < 0.05なので統計的にも確かな結果)。

面白いのは、この効果が緑茶とほぼ同じくらい強かったこと。緑茶の抗がん作用はよく知られていますが、カフェインが含まれないルイボスでも同等の効果が得られるというのは注目に値します。

肝臓がん予防効果

同じMarnewickのグループが2009年に発表した研究も興味深いです。今度はラットを使って、肝臓がんの予防効果を調べました。

フモニシンB1という、カビが作る発がん物質をラットに与えると肝臓が傷つくのですが、緑色ルイボスティー(未発酵のもの)を飲ませておくと、肝臓の傷みがかなり軽減されたんです。

具体的には、肝臓の細胞が酸化ストレスで傷つく「脂質過酸化」という現象が減少していました。これは、ルイボスティーに含まれるポリフェノールの抗酸化パワーのおかげでしょう。私たちの肝臓も日々いろんな毒素と戦っているので、こういう保護効果は魅力的ですね。

食道がん抑制効果

2011年にSissingというグループが発表した研究では、ルイボスティーとハニーブッシュティー(これも南アフリカの茶)が食道がんを予防できるか調べました。

実験方法はシンプルです。ラットに発がん物質を与えて食道がんを発生させる一方で、ルイボスティーを飲ませるグループと飲ませないグループに分けて比較しました。結果は明らかで、ルイボスティーを飲んだラットは食道の腫瘍の数も大きさも減少していました。

研究者たちは、ルイボスに含まれる複数のフラボノイド成分が協力して抗がん作用を発揮していると考えています。一つの成分だけでなく、複数の成分が複合的に働くというのが、自然の食品の良さかもしれませんね。

ただ、あらためて大事なことを言っておかないといけません。これらの実験はすべてネズミを使ったものです。ネズミとヒトでは体の仕組みが違う部分もあるので、人間でも同じように効くかどうかはまだわかりません。人間での臨床試験が必要なのですが、残念ながらまだあまり行われていないんです。繰り返しとなりますが、そこは期待しすぎないように注意しましょう。

ルイボスティーの抗がん効果:科学的根拠のまとめ

ここまでいろんな研究を見てきましたが、結局ルイボスティーの抗がん効果はどうなのか?編集部で集めた情報を整理してみました。

効果領域 科学的根拠 コメント
抗酸化作用 これはかなり確実。複数の研究で確認されていて、飲んだ後数時間で効果が出て、毎日飲み続けると維持される
肝臓がん細胞増殖抑制 試験管内では86%もの抑制効果があったけど、人間での効果はまだ誰も調べていない
皮膚がん抑制 マウス実験ではちゃんと効果が出た。でも人間の皮膚でも同じように効くかは不明
大腸がん細胞増殖抑制 試験管内では80%以上の抑制効果があったけど、これも人間での効果はまだ調べられていない
前立腺がん細胞増殖抑制 がん遺伝子の抑制効果は確認されたけど、これも試験管内だけの話。実際の体内での効果は?
アポトーシス誘導 がん細胞を自滅させる効果が基礎研究で確認されたけど、やっぱり人間での効果は未確認

※科学的根拠の目安:◎非常に強い(複数の臨床試験あり) ○信頼できる動物実験あり △限定的(試験管内研究のみ) ×効果なし

ルイボスティーの主要抗がん成分

ルイボスティーの抗がん作用の主役は、いくつかの特殊な成分です。特に重要なのが以下の成分たち:

成分名 抗がん作用 特徴
アスパラチン 抗酸化作用、がん細胞の自滅促進、がん遺伝子抑制 ルイボスだけに含まれる特殊成分。緑色(未発酵)ルイボスに特に多い
ノトファギン 炎症を抑える、抗酸化作用 アスパラチンの仲間。構造が似ていて、やはり抗酸化力が強い
イソオリエンチン 細胞のエネルギー工場(ミトコンドリア)機能改善 ルイボスに含まれるフラボン配糖体。抗酸化・抗炎症効果もある
オリエンチン 抗酸化作用、エネルギー代謝調整 イソオリエンチンの双子の兄弟みたいなもの。少し構造が違う
ルチン 抗酸化作用、抗炎症作用 多くの植物に含まれる成分。血管を丈夫にする効果もある

これらの成分は、一つだけで効くというより、チームプレイで効果を発揮します。例えるなら、一人の優秀な選手より、連携の取れたチーム全体の方が強いみたいな感じ。特にアスパラチンは研究が進んでいて、前立腺がんのc-Myc遺伝子(がん細胞を増やす指令を出す遺伝子)の働きを抑えることがわかってきています。

発酵と未発酵:どっちを選ぶべき?

ルイボスティーには赤いものと緑のものがあるって知ってました?実は赤いのは「発酵」させたもの、緑のは「未発酵」のものなんです。研究によると、この2種類は成分も効果も少し違うみたいです。

項目 未発酵(緑色)ルイボス 発酵(赤色)ルイボス
アスパラチン含有量 多い(発酵で減らない) やや少ない(発酵で一部が分解される)
抗酸化活性 より高い やや低い
抗がん効果(肝臓保護) より効果的 効果あり
少し苦い まろやかで飲みやすい
入手のしやすさ 専門店やネットで スーパーでも普通に売ってる

抗がん効果だけを考えるなら、緑色(未発酵)ルイボスの方が良さそうです。2009年の研究でも、未発酵ルイボスの方が肝臓を守る効果が高いという結果が出ています。

2022年の研究でも、アスパラチンがたくさん含まれる緑色ルイボスの方が、前立腺がん細胞への抑制効果が強かったそうです。

でも、赤いルイボスティー(発酵タイプ)も抗がん効果はあるし、何より飲みやすいという大きな利点があります。毎日続けるなら、自分の好みに合った方を選ぶのが一番だと思います。私も最初は緑色ルイボスを試したんですが、正直、味が苦手で続きませんでした。今は普通の赤いルイボスを飲んでいます。

研究の限界と現実的な期待

ここまで色々と良いことを書いてきましたが、ちょっと冷静になって考えるべき点もあります:

  • ほとんどの研究は試験管内か動物実験。人間での大規模な臨床試験はまだほとんどない
  • 実験で使われるルイボス抽出物の濃度は、普通にお茶として飲む量よりずっと高いことが多い
  • がんって単純な病気じゃないんですよね。一つの食品や成分だけで予防・治療できるほど甘くない

ルイボスティーは「がんに効く魔法のお茶」ではなく、あくまで健康的な生活習慣の一部として考えるべきです。もし現在がん治療中なら、主治医に相談せずにルイボスティーを治療の代わりにするのは絶対にやめましょう。

ルイボスティーの抗がん効果を最大化する方法

せっかくルイボスティーを飲むなら、効果的な飲み方をしたいですよね。研究結果から見えてきた、おすすめの飲み方をまとめてみました:

最適な摂取法

  • 質の良いものを選ぶ:できれば有機栽培のルイボスティーがおすすめ。農薬や重金属の心配が少ないです
  • 緑色ルイボスも検討してみる:味が許容できるなら、アスパラチンをたくさん含む未発酵(緑色)ルイボスの方が抗がん効果は高そう
  • しっかり抽出する:5〜10分はティーバッグを浸しておくと、有効成分がしっかり出ます。夏は水出し(冷浸)もいいですよ
  • 毎日コツコツ飲む:一度にたくさん飲むより、1日3〜6杯を習慣にする方が効果的です
  • 砂糖は控えめに:砂糖は体内の炎症を促進しがち。どうしても甘くしたいなら、少量のはちみつがベター

1日どれくらい飲めばいい?

研究では1日3〜6杯(400〜900ml)くらい飲んでいる例が多いです。私の経験では、朝昼晩の食事のときに1杯ずつ、それに午後のおやつタイムに1杯で、1日4杯くらいが無理なく続けられる量だと思います。

いつ飲むのがベスト?

抗酸化効果を考えると、1日を通して分けて飲むのがいいみたいです。ルイボスティーにはカフェインが含まれないので、夜寝る前に飲んでも全然OK!むしろ、リラックス効果もあるので、就寝前の一杯としてもおすすめです。コーヒーが飲めない人の代替飲料としても最適ですね。

まとめ:ルイボスティーとがん予防の科学的関係

さて、長々と書いてきましたが、最後にルイボスティーの抗がん作用についてまとめておきましょう。

  1. 複数の経路でがんと戦う:ルイボスティーはただの抗酸化剤じゃありません。抗炎症作用、がん細胞を自滅させる作用、がん細胞の転移を防ぐ作用など、いくつもの方法でがんに立ち向かう可能性があります。一本の矢より束の矢、という感じですね。
  2. いろんながんに効く可能性:肝臓がん、大腸がん、皮膚がん、前立腺がんなど、複数のがん種に効果があるようです。ただし、これはまだ試験管や動物実験レベルの話です。
  3. アスパラチンが主役?:特にアスパラチンという成分が重要みたいです。これはルイボスにしか含まれない特殊な成分で、抗がん作用の中心的な役割を果たしていると考えられています。
  4. 赤と緑、どっちがいい?:科学的には緑色(未発酵)ルイボスの方が抗酸化力が高いですが、赤い(発酵)ルイボスも十分効果があります。味の好みで選んでも大丈夫でしょう。
  5. 安全に飲める:ルイボスティーは副作用が少なく、ほとんどの人が安心して飲める飲み物です。毎日の習慣にしやすいのが大きな利点ですね。

最後に一言。ルイボスティーは「がんが治る魔法のお茶」ではありません。「ルイボスティーを飲んでいるから大丈夫」と思って、野菜を食べなかったり運動しなかったりするのはNG。バランスの良い食事、適度な運動、禁煙、健康的な体重の維持など、基本的ながん予防策と一緒に取り入れてこそ意味があります。

それから、もし現在がんと診断されている方や治療中の方は、自己判断でルイボスティーを「治療」として使うのではなく、必ず担当医に相談してください。ルイボスティーは医療の代わりにはなりませんが、医療と併用する補助的なアプローチとしては可能性を秘めています。

ルイボスティーを飲む際の注意点

基本的には安全なルイボスティーですが、いくつか気をつけたいポイントもあります:

  • 薬との飲み合わせに注意:実は、ルイボスティーのポリフェノールが薬の効き目に影響することがあるんです。特に血圧の薬、血液をサラサラにする薬、抗がん剤などを飲んでいる方は要注意。「お茶だから大丈夫」と思わずに、かかりつけ医や薬剤師さんに一度相談してみてください。
  • 人によって効果は違う:これは何でもそうですが、同じものを飲んでも人によって反応は様々。私の友人は「すごく調子がいい!」と言っていますが、別の友人は「特に変化を感じない」と言っています。体質や元々の健康状態によって効果の出方は違うので、過度な期待は禁物です。
  • 鉄分の吸収を妨げることも:緑茶や紅茶と同様、ルイボスティーも食事からの鉄分吸収を少し邪魔する可能性があります。貧血気味の方は、食事の時間とルイボスティーを飲む時間を少し離した方がいいかもしれません。

※念のため言っておきますが、ルイボスティーは「食品」であって「薬」ではありません。健康上の心配事があれば、お茶に頼る前に、まずはお医者さんに相談してくださいね。

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